昼下がりの商店街を歩いていて、ふと立ち寄った町中華。
ガラス越しに厨房を覗くと、油の匂いと、鉄鍋のぶつかり合う乾いた音が、ぼくの足を自然に引き寄せた。
餃子定食を頼む。運ばれてきた皿の上には、厚めの皮をまとった餃子が八つ、まるで小さな惑星のように円を描いて並んでいる。
箸で持ち上げると、もっちりとした手応えが指先に伝わる。ひと口かじると、肉と野菜の熱が小さな爆発のように広がる。
八個なんて、気がつけばもう、なくなっていた。
皿の上にはわずかな焼き目のかけらと、昼下がりの幸福感だけが残っていた。
百鶴源 (中華料理 / 鶴見市場駅、八丁畷駅)
昼総合点★★☆☆☆ 2.5
雁屋哲/花咲アキラ 小学館 2025年06月06日頃
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