【閉店】新橋で激安ラーメンとチャーハンを頂く。三吉でラーメンと半チャーハン。
三吉が閉店しもうた
--
チャーハンが食べたくなった。突然である。なにかこう、口の中がチャーハンを所望している。舌の根っこが「米と卵とネギとハム、そして油の調和を所望する」と言っている。ならば応じない手はない。
しかしただのチャーハンでは芸がない。せっかくなら新規開拓。胃袋の冒険だ。新橋の「三吉」なる店へ向かう。この店、なんでもラーメンが激安だという。激安である。激安という響きには、妙に人を引き寄せる魔力がある。「安いのにうまい」となると、これはもう正義なのではないかという気になってくる。
目的はチャーハンである。だがメニューを見ると「ラーメンとのセット」がある。これは頼まざるを得ない。なにせラーメン単品だと300円。300円でラーメンが食べられる時代が来るとは思わなかった。昭和か。いや、これは新しい令和の福音なのだろう。
厨房では、お父さんがチャーハンの鍋をふるっている。ゴンガラガッシャン、ジャッジャッ、と音が響く。あの音はきっと料理のうまさと比例するに違いない。そしてその横で奥さんが麺を茹で始める。家庭内分業である。実に平和だ。
さて、やってきましたラーメンとチャーハンのセット。
見るからに素朴。実直。飾らない。ラーメンのスープはスッとした醤油味。透き通っている。だがこの透明感の奥に、どこか懐かしい町中華の魂が感じられる。麺は手打ち。手打ちである。チュルチュルした縮れ麺がスープをまとって口に飛び込んでくる。おお、これは旨い。300円でこれはいかん。罪である。思わず店主に差額を渡しそうになる。
チャーハンはというと、これまた良い。香ばしい。しっとりとパラパラの狭間を絶妙に突いてくる。何とも絶妙な炒め加減。米粒一粒一粒に「うま味」のオーラが宿っている感じがする。レンゲが止まらない。箸も動かす。ぺろっと完食。食べ終わってから「もう一皿いけたかもしれない」と思ったが、それはいつものことである。
ちなみに、餃子が美味いらしい。という噂を横耳で聞いた。ならば次回はチャーハンと餃子のセット。これはもう決まりだ。胃袋が、すでに次回を予約している。


コメント
コメントを投稿