【閉店】野菜が足りてないのでちゃんぽんで野菜摂取。川崎 じげもんちゃんぽん

また川崎アゼリアを歩く。地下街の人工的な照明と、空調で均一に調整された温度の中を、川の底を泳ぐ魚みたいに流れていく。そういえば、行ったことのないちゃんぽん屋があった。最近できた店らしい。看板の色合いとロゴのフォントが、妙に全国展開を予感させる。調べてみると案の定、チェーン店だった。しかも勢いよく店舗数を増やしているらしい。

ここ数日、やたらと肉ばかり食べていた。野菜が恋しい。そんなわけで、そのちゃんぽん屋に入る。初めてだから、まずは基本形だろう。白ちゃんぽんを選び、おすすめらしい“おじや用のご飯”も追加する。席に腰を落ち着けて、店内の無機質なBGMを聞きながら待つ。

やがて丼が運ばれてくる。湯気と一緒に立ち上る、とんこつスープの柔らかな匂い。野菜が山のように盛られている。レンゲですくって口に運ぶと、やさしい塩気と脂の気配が舌に広がる。アゴだしが売りらしいが、正直そのあたりは曖昧だ。でもいい。シャキシャキとしたキャベツやもやしの食感が、今日の僕には必要だった。

スープを残しておいて、おじやに移る。卵が加わることで、味がふっと丸くなる。腹の中で温かさが広がっていく。

ふと、川崎の地下街がいつのまにかチェーン店だらけになっていることに気づく。便利で安定していて、でもどこか寂しい。美味かったけれど、この店もいつか、気がつくと無くなっているのかもしれない。

じげもんちゃんぽん 川崎アゼリア店ラーメン / 川崎駅京急川崎駅八丁畷駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5

コメント