狙っていた町中華にフラレて日高屋でお茶を濁す(笑)

さて、100円ショップで何やかんやと生活の断片を買い集めていたら、ふと気づけば時計の針がちょうど正午を指していた。腹の虫が騒ぎ始めたので、そういえば近くに町中華の店があったはずだと思い出し、少しばかり胸を高鳴らせながらそちらに向かう。今日は新規開拓の日だ、と自分に言い聞かせながら。

だが、そこにはシャッターと「本日休業」の貼り紙が風に揺れていた。なんてこった。世間はゴールデンウィーク。忘れていた。こういうときに限って、行きたい店はおやすみだ。いや、事前に調べろよという話ではあるのだけれど、それはそれとして、こういう偶発的な失敗にはどこか物語のような味わいがある。少なくとも僕にとっては。

しょうがないので、駅まで戻り、鶴見駅直結の日高屋に滑り込む。チェーン店のありがたさは、こういうときに痛感する。開いている。いつでも、誰にでも、そこにある。安心と既視感のパッケージだ。

カウンターに座ると、目の前にタッチパネル端末が置かれていた。へえ、こんなの導入されたんだ。こうして少しずつ未来は押し寄せてくるのだろう。機械に向かって「レバニラ炒め、ご飯大盛り」と入力する。無機質なボタンが僕の昼を確定する。

背後の厨房からは、鍋を振るリズムのいい音が聞こえてくる。その音には、なぜか安心させられる何かがある。やがて、湯気をまとったレバニラ炒めが目の前にやってきた。

見慣れたその皿には、やや多めの汁気と、艶のあるニラ、そしてふっくらとしたレバーが積み重なっている。箸を取り、まずはひと口。

うん、いつもの味だ。シャキッとした食感は残されていて、レバーにも嫌なクセがない。黙々と、ご飯をかきこむ。気づけば、皿は空っぽになっていた。

今日はこの辺で勘弁しておこう、と僕は自分に言い聞かせて席を立つ。また今度、あの町中華に再挑戦しよう。今日の小さな敗北は、きっと次の期待への布石だ。人生とは、たぶんそういうものだ。

日高屋 鶴見シークレイン店ラーメン / 京急鶴見駅鶴見駅国道駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5

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