気になってたけど未食の町中華を開拓してきた。大善で炒飯

僕が暮らしている町には、正直言って飲食店の選択肢があまり多くない。コンビニはたくさんあるのに、きちんとした店となると、少し足をのばさなければならない。でもまあ、たまには遠くまで歩いてみるのも悪くない。そう思って、前から気になっていた町中華の店に行ってみることにした。

店の扉を開けると、ちょっとした異空間が広がっていた。お祭りのハッピを着た中年のおっちゃんたちが、昼間からビールを飲んで盛り上がっている。何かの打ち上げだろうか。それともこれから出陣なのか。僕は静かにカウンター席に腰を下ろした。

メニューは典型的な町中華のラインナップで、ラーメン、チャーハン、餃子、回鍋肉、ニラレバ——そのあたりはしっかり押さえられている。迷わずチャーハンを頼んだ。ランチタイムにはサラダがつくらしい。そういうのはちょっと嬉しい。厨房では、年季の入った中華鍋が軽快にリズムを刻んでいた。

やがてチャーハンがやってきた。黄金色の米粒がちょうどいい加減に油をまとっている。レンゲですくって口に運ぶ。うん、これはなかなか良いチャーハンだ。必要以上でもなく、不足でもなく、ちょうどいい。

隣に座った人がラーメンを注文していた。それもまた美味しそうだった。スープの香りがふわりとこちらにも流れてくる。この店、なかなか可能性がありそうだ。定食メニューもいろいろと充実しているみたいだし、次は別の何かを試してみるのもいい。

ハッピ姿のおっちゃんたちは、いつの間にか店を出て行った。きっと夏祭りの準備か何かだろう。空になったグラスと、ひとつの季節がテーブルに残されていた。

美味しかった。また来よう。そう思いながら、僕は店を出た。空はもうすっかり夏の匂いがしていた。

大善中華料理 / 川崎新町駅鶴見市場駅八丁畷駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5

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