鶏南蛮が食べたくてとり居酒屋 天然居でチキン南蛮

出たっ。チキン南蛮。

「チキン」と「南蛮」という、どうにも異国の香りがするこの料理、東南アジアの裏通りで売られていそうで、実は宮崎県のご当地料理である。…ってのは、すでに日本国民の半分くらいが知ってる情報だが、残り半分は未だ知らない気もする。

さて、そんな昼どき。オフィスの近所に「とり居酒屋天然居」なる、居酒屋にして“天然”を名乗るという、なんとも自信満々な新店ができたので、入ってみることにした。天然かどうかはさておき、ランチもやってるのはありがたい。

メニューを広げると、当然ながら鶏料理が並んでいる。唐揚げ、親子丼、油淋鶏……うーん、なるほどなるほど。どれも鶏、全部鶏。鶏天国。で、今回は「チキン南蛮」にしてみた。

というのも、前々から思っていたのである。**なんで女子はチキン南蛮が好きなのか?**と。とにかく喜ぶ。チキン南蛮がランチに出てくると、女子は高確率で「わーい」ってなる。SNSにも上がる。そしてなぜかハートの絵文字が添えられている。

がしかし、ボクは以前から思っていた。「あれ、ご飯に合ってるか……?」と。

甘酢とタルタル、これはどう考えても、キンと冷えたレモンサワーか、泡立ちすぎた中ジョッキにこそふさわしいのではないか?と。というわけで、今回のオーダーは「女子がなぜチキン南蛮を好むのか、その秘密を探る」という壮大な社会実験を兼ねている(おおげさ)。

さて、来ましたチキン南蛮。大きめのチキンが3枚。タルタルはたっぷり。ちょっと影にニンニクの香り。タルタルは甘すぎず、マヨマヨしすぎず、控えめで好感が持てる。そして何より、衣のカリカリ感がきちんと残っている。揚げ置きじゃない証拠。


で、驚いたことに……合うのだ、ご飯に。しっかり合うのだ。チキンが柔らかいとか、タルタルの酸味がいいとか、そういう表層的な話じゃない。もっとこう、白米を巻き込んでくる味付けがされているのだ。

これはたぶん、お店の工夫なんだろう。甘酢の甘さを控えて、醤油感をプラスして、ご飯との距離を詰めてきた。これは白米圏内の南蛮だ。

というわけで、ペロリと完食。おそるべし、女子人気メニュー。おそるべし、チキン南蛮。

そして、ボクの虎ノ門ランチ生活も、今週で終わり。……明日は何を食べよう。できればまた、新たな謎を解き明かすようなランチに出会いたいものである。

とり居酒屋 天然居居酒屋 / 虎ノ門駅虎ノ門ヒルズ駅内幸町駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5

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