横浜・満月はなれで旨い肴を頂いた
何度目かの緊急事態宣言が明けたのを機に、旧い友人と顔を合わせようという話になった。場所は横浜。久しぶりの外飲みである。
友人とは、もう二年は会っていなかった。互いに無沙汰を詫びつつも、言い訳がましい言葉など要らぬ間柄。時間だけが滑らかに流れていく。
店は〈満月〉の系列の“はなれ”というところ。西口のあたりに本店を含め三店、さらに鶴屋町にも一店構えているというから、なかなかの手練れである。
この“はなれ”は、完全個室で飲めるのが売りとのこと。こういうご時世に、まことにありがたい配慮である。開店とほぼ同時に暖簾をくぐり、すぐさまビールで乾杯。ああ、この一口がたまらない。
料理はコースではなく、気に入った品を一つずつ。これがまた、どれもこれも手が込んでいて、肴というより、もはや作品である。
目で楽しみ、舌で味わい、そして心に沁みる。
途中で日本酒に切り替える。こうなると、もう止まらない。ちびちびと酒をなめながら、互いに取りとめもない話をぽつりぽつりと。こういう時間が、人間には必要なのだと思う。
“満月”は、やはり間違いがない。気の利いた料理と、さりげない心遣いに、ついつい杯が進む。
すっかり気分がよくなって、二軒目へと足を運ぶ。すぐ近くの〈82〉というバーである。
——いや、よく飲んだ。よく食べた。満ち足りた夜。
また、ふらりと訪れたくなる。そんな店だった。
横浜完全個室 満月はなれ (しゃぶしゃぶ / 平沼橋駅、横浜駅、戸部駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.0








コメント
コメントを投稿