【閉店】介一家 鶴見店 で 家系ラーメン

おう、あの細かい雨だ。粒とも霧ともつかぬ、肌を撫でるようなやつ。まるで空が気を抜いたかのように降らせる、そんな雨の中をボクは歩いていた。目的地は、鶴見の家系ラーメン「介一家」。同じ区内といえど、片道2キロ弱。歩きがいのある距離だ。しかも雨は傘をすり抜けて襟首に染みてくる。まったく、こういうときはラーメンだ。

ようやく着いた介一家。カウンターにはしっかりと衝立。換気も十分。店内には脂とスープの香りがほんのり漂っていて、ああもうこれだけで心が温かくなる。

メニューを眺めていると、妙にネギが食べたくなったので白髪ねぎをトッピングで追加してみた。ネギはどこか武士っぽいところがある。脇役でいて主役を喰うこともある。そういう存在だ。

ラーメンを待っている間、次々と持ち帰りのお客さんが現れては弁当箱みたいな器を抱えて帰っていく。すごい人気だ。やがてボクの番。どん、とカウンターに着丼した一杯。

うおお…これは見ただけで美味いとわかる。まずはスープ。おぉ、久しぶりの家系の味が喉を通っていく。重すぎず、軽すぎず、まるで分別をわきまえた中年紳士のようなコクと塩分。いい塩梅だ。

続いて麺。丸山製麺の麺。茹で加減が絶妙で、啜ると口の中でほどけていく。たまらん。白髪ねぎはごま油で和えてあって、これがまたスープと相性が良いのなんの。アクセントというには立ちすぎてるが、それがまた良い。

そしてびっくりしたのが、サービスかどうかわからないが、ほうれん草が山盛り。これでもかってほど乗ってる。ビタミン摂取、完了だ。

ズルズルッと一気に食べ終えた。満腹。満足。冷えた身体もすっかり温まった。また来よう。雨の中でも、2キロ歩いても、ここのラーメンは食う価値ありだ。

介一家 鶴見店ラーメン / 京急鶴見駅鶴見駅国道駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5

コメント