【閉店】内視鏡検査の結果を聞く前に朝マックでてりたまマフィン

今朝は妙に早く目が覚めた。まだ空気に夜の匂いがわずかに残っていて、世界は静かなまま、ただ淡く光を帯びはじめていた。特に理由があったわけではない。いや、正確に言えば理由はあった。先々週に受けた内視鏡検査の結果を聞きに、川崎のクリニックまで歩いて行く予定があったのだ。2センチという、ちょっとしたビー玉くらいのポリープを摘出されたのだから、気にならないはずがない。

「このブログが続いてなかったら、まあそういうことです」と冗談めかして書いたけれど、そんな言葉で気を紛らわせるのが精一杯だった。人間は案外と、知らないうちに不安を押し込めて日常を装うのが得意らしい。

でも、そんな朝にできることといえば、ひとまず何か美味しいものを食べることだ。たとえ一時でも、味覚は心を別の場所に連れて行ってくれる。で、久しぶりに朝マック。てりたまが始まっていた。春だな、と思う。季節はそんな風にして、静かに入り込んでくる。てりたまマフィンのセットを、クーポンを使って発注。僕はいつものように番号札を手に、少し冷えたテーブルに腰を下ろした。

この川崎のマックは、朝になると競馬新聞を手にした男たちが集まってくる。今日も例外ではない。見慣れた顔ぶれが、いつもの席で黙々と紙面を追っている。その光景は、ある種の儀式のようでもあった。

そして、僕の番号が呼ばれた。てりたまマフィンが載ったトレイを受け取り、テーブルに戻る。

包みを開くと、ふわりと甘い香りが立ちのぼった。この甘辛いソースが、今の僕にはちょうどよかった。マヨネーズとの相性も申し分ない。

ただし、てりやき系の宿命として、いくら気をつけて食べても指先にはソースがつくし、頬がどこかしらベタベタする。今日も案の定、指先が甘く光っていた。でも、それもまた含めて、てりたまなのだ。

あっという間に完食した。満たされた胃袋は、ほんの少しだけ気持ちを軽くしてくれた気がする。しかし、次の瞬間にはクリニックのことが脳裏をよぎった。僕はゆっくりと腰を上げ、残ったコーヒーを一口だけ飲んで、深く息を吐いた。

さて、行こうか。どんな結果であれ、朝の光はもうすっかり日常の強さを帯びていた。

マクドナルド 川崎駅東口店ハンバーガー / 京急川崎駅川崎駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5

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