かつや 京浜川崎店 で カツ丼

川崎に行く用事が思いのほかサクッと終わったので、「これは!」と思い立って早めのランチに突入することにしたのだが、アゼリアを歩いてみて驚いた。どこも開いてないのだ。飲食店街なのに、シャッターはまだ夢の中という感じで、アゼリアは朝の静寂に包まれていた。

こうなったら、腹が判断するのが一番だと、ふと思いついたのがカツ丼。とんかつ屋の「かつや」に向かってみたら、なんと営業している!すごいぞ、かつや。朝から揚げ物とは…なかなかの覚悟である。日本人の胃袋を信じているのだ。

席に着くなり、いつものように「梅」サイズのカツ丼を発注。ちなみにこの「梅」は花の梅ではなく、サイズの梅であって、決して香り高いという意味ではない。待つことしばし、やってきたカツ丼。うむ、見た目はいつも通りの安心感。「はいはい、そうそう、これこれ」と頷きながら箸を取る。

食べてみると、やはり美味い。肉の等級がどうとか脂身の甘みがどうとか、そんな話をここでするのは野暮というものだ。この価格、このスピード、この味。これで十分。いや、これがいいのだ。むしろこれが日本のとんかつ文化を支えているのではないかという気もしてくる。

それにしても、よくよく考えてみるとカツ丼というのは妙な食べ物だ。せっかくカリッと揚げたとんかつを、玉ねぎと出汁でグツグツ煮てしまい、さらに卵をかけてとじてしまうという、「揚げた意味あるの?」とツッコミたくなるような調理法。それをまたご飯に乗せてしまうという徹底ぶり。なんだかもう、食べ物界の総合格闘技みたいなものである。

そんなことを考えているうちに、カツ丼はあっという間に胃の中に消えていった。ああ、満足。カツ丼って、食べ終わった後にちょっとだけ「やっちまった感」が残るけど、それもまた含めて愛おしいのだ。ご馳走様でした。

かつや 京浜川崎店とんかつ / 京急川崎駅川崎駅
昼総合点★★☆☆☆ 2.5

コメント