【閉店】川崎 京ほのか で モツ鍋コース
今年ももう年の瀬。なんやかんや忙しく働いていたら、会社から「忘年会に補助金を出すよ〜ん」なんて通達がきた。太っ腹じゃないか。とはいえ、大人数でどんちゃん騒ぎはやるな、とのこと。そりゃそうだ、時節柄。
だったら、ということで、我が家はカミさんと二人で静かに、でもしっかり経済を回してやろうじゃないか(ちょっと大げさ)。というわけで、全室個室という触れ込みの居酒屋でモツ鍋を食うことにした。
問題は店だ。場所はわかるのだが、ビルの入口がわかりにくい。あれ?こっちか?いや違うな…あっちの角か?ぐるっと回ってやっと看板発見。上に上がるエレベータがまた古くて、ギギギと音を立てながら動くもんだから、乗ってる最中に「今にも止まりそうだな」とか言ってカミさんと変な笑いが出る。
店の前に来てみたら「赤から」と書いてある。「あれ?名前違くないか?」と思ったが、予約名を告げたら「はい、こちらでーす」とすんなり通される。なんとまぁ、「赤から」と「京ほのか」のダブルネームらしい。ラーメン屋の“ひるがお”みたいなもんか。居酒屋でこの手は初めて見たな。
掘りごたつ式の個室に通されて、「おおーっ」と唸る。これはなかなか、昔ながらの和の空間。個室って言ってもパーティションじゃなくてちゃんと壁がある。密談にも向いてる。いや、密談はしないけど。
予約コースなので料理は決まっている。飲み放題付きなので、まずはビールを注文。ジョッキがガチで冷えてるのが嬉しい。とりあえず乾杯。「おつかれさまでした〜」。
しばらくして、コンロと鍋が登場。真ん中に山盛りのニラとモヤシ、そしてまわりにぷるぷると白く光るモツたち。
スープは醤油ベースの甘辛いやつ。見た目からしてヤバイ。うまいに決まってるやつ。
グツグツ煮えるまでの時間も、またうまい。カミさんが「モツ、もう食べていい?」と早くも箸を持って構えている。「まだまだ、もうちょいだよ」と言いつつ、ビールをぐびぐび。こういう時間、いいんだよなぁ。
そしていよいよ煮えた。
ネギとモツをひとつまみ、口に入れる。…うまい!ぷるぷるで柔らかい。脂っこいんだけど、全然しつこくない。モツって、こんなに繊細だったか?と思うぐらい。カミさんも「うんま!」とニンマリしてる。キャベツも甘くなってるし、ニラがまたスープを吸っていい仕事してる。箸が止まらん。
チューハイに切り替えて、さらに鍋をつつきながら、「今年は大変だったけど、なんだかんだで無事だったねぇ」なんて話す。毎年恒例の「来年はどっか行きたいね」トークも出る。こういうのも、鍋の副産物だ。
そして満を持しての締め。うどんを投入して煮えるのを待つ。もう、これだけで一本映画が撮れそうなくらいの光景。
煮えたようなのでひとくち。「ああ、染みる…」と二人で声が出る。これはうまい。鍋の締めは国宝にすべきだと真剣に思う。ふたりとも黙々と食べて、最後まで完食。お腹パンパン。だけど満足感がすごい。
レジで会計して、またミシミシいうエレベータで下まで降りる。店を出ると、夜風がちょっとだけ冷たくて気持ちいい。「また来ようか」と言いながら駅まで歩く。
今年ももう終わるけど、いい夜だった。いい鍋だった。うん、これでよし。
京ほのか 京急川崎店 (居酒屋 / 京急川崎駅、川崎駅)
夜総合点★★☆☆☆ 2.5


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