【黒斑山】高峰温泉に泊まって浅間山をみる【雪山】

どういうわけだか、毎年一度は雪山を歩かないと気が済まない。変な儀式のようなもんだ。今年はカミさんも連れて行くことにした。あまりハードなのは嫌がるだろうから、浅間山を眺められる黒斑山(くろふやま)に決めた。山というのは登るよりも「見える」ほうが感動したりするもんだ。登山家には怒られるだろうけど、そう思う。

高峰温泉という、名前からしてすでにうまそうな宿を予約。ASAMA2000スキー場のすぐそばだ。新宿からバスが出ているというので、それを使うことにした。5時間かかるが、本を読んだりウトウトしたりしているうちに着く。WiFiあるし、充電できるし、トイレもついてる。これで不満があるやつはもう家から出るなって話だ。

スキー場に着いたら、今度はキャタピラのついた変なバスに乗る。

これがまた楽しい。ゴトゴト揺れながら山道を進むこと15分。宿に着いた。荷物もスタッフがさっと運んでくれて、これはもう極楽の予感しかない。

部屋に通されると、すでに布団が敷かれていた。まだ昼過ぎだぞ(笑)。でもその気遣いが、旅の気分をぐっと上げてくれる。風呂の時間までちょっと間があったので、例の有名な「雲上の野天風呂」に行ってみることにした。

男性用のかごは3つ。つまりあと2人入れるということだ。女性用はすでに満員で、カミさんはしばらく待つことになったらしい。僕はひと足お先に、冷たい風に吹かれながら露天風呂へ。さむいさむい。脱いでさっと浸かると……ぬるい!

先に入っていた兄さんが「今日は今までで一番天気が悪い」と言っていた。なるほど、景色は真っ白、お湯も生ぬるい。これでは風呂というより苦行である。早々に切り上げて部屋に戻って、ビールを開けた。うまい。風呂はアレでもビールはいつだって裏切らない。

やがてカミさんも戻ってきて、僕はウトウトと布団でひと眠り。そして18時、夕飯の時間。食堂に行くと、鍋に馬刺し、その他いろいろ。


これはうまい、間違いない。普段は小食の僕も、ぜんぶ平らげた。飯のうまい宿は、それだけで正義だ。

食後は部屋に戻って、持ってきたワインでウダウダと小さな宴。カミさんは早々に夢の国へ行ってしまい、僕はひとりグラスを傾ける。静かな夜だ。こういうのが、旅のいいところだ。

そして朝。朝食はシンプルながらしみじみとうまかった。

特に味噌汁。ああ、山の宿ってこういう味だよなあと、体に沁みた。

さあ、いよいよ黒斑山アタックである。その話はまた、別の機会に。

高峰温泉旅館・民宿 / 小諸)
夜総合点★★★☆☆ 3.5

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