六本木 おつな寿司の裏返しのいなり寿司

ボクはその店には行ったことがない。にもかかわらず、なぜかあのいなり寿司だけは何度も食べている。どういうことかというと、友人知人がやたらと「これ旨いんだよ」と言って持ってくるのだ。袋の中には、なんとも不思議な姿をしたいなり寿司が鎮座している。

普通、いなりというのは茶色い揚げに甘めの酢飯が包まれているものだ。しかしこれは違う。揚げが裏返ってるのだ。まるで皮を脱いだヘビみたいに、内側のザラっとした面が外に出ている。そして柚子がふわりと香る。なんだこれは。反則技か。

しかも大きさが絶妙なのだ。小さすぎず、大きすぎず、まるで「ほらもう一個食べても大丈夫だよ」と囁いてくるようなサイズ。気がつけばポイポイ口に放り込んでしまい、気がつけば「6個入り」が瞬間的に消失する。

あとで聞いた話だが、この裏返しのいなり寿司、業界ではちょっと有名らしい。「裏(番組)を食う」ってことで、テレビ関係者が験担ぎで差し入れに持って行くらしい。なるほどそういうことかと妙に納得した。

どうやら店舗も何ヶ所かあるようで、行こうと思えば行ける距離にあるらしい。まだの人はぜひ一度食べてみるといい。見た目に反してやけに上品な味で、ちょっとクセになる。いや、結構クセになるかもしれない。気をつけた方がいい。

食べ物で人生狂わされることはそうそうないが、こういう方向で足をすくわれるってのもあるんだなぁと思った次第であります。

おつな寿司寿司 / 六本木駅乃木坂駅六本木一丁目駅
昼総合点-

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