有楽町「はないち」でかき揚げそば
さて、今日は朝から冷たい風が吹いている。有楽町界隈を歩いていると、どこかで温かい蕎麦でも啜りたくなってくる。寒さが沁みる日には、湯気の立つ丼が恋しくなるものだ。
……が、最近の有楽町は再開発の真っ最中。昔ながらの立ち食い蕎麦屋が姿を消しつつある。そういえば、あの「後楽そば」ではワンコインでカツ丼が食べられた。あれはあれで、立ち食いとは思えない満足感があった。もうあんな店は戻ってこないのだろう。時代の流れというやつか。ちょっと寂しい。
仕方ないので、まだ生き残っている「はないち」に向かう。実のところあまり好みではないのだが、背に腹はかえられない。券売機で「かき揚げ蕎麦」のボタンを押す。店内は混雑していて、席が空くのをしばし待つ。
ようやく案内されて席につき、待つこと約2分。思ったより早く着丼。
……ということは、やっぱり「揚げたて」じゃないね。たしかに見た目も香りも揚げ置きっぽい。お店のウリは「揚げたてかき揚げ」とあるが、揚げたての定義ってなんだろうね。業界で「揚げてから○分以内は揚げたてと称してよい」とか、ルールを作った方がフェアかもしれない。もちろんそんなこと、誰も気にしちゃいないかもしれないけれど。
味は……まぁ、普通。駅そばらしい駅そば。お腹を温めるにはちょうどいいけど、心まではあまり温まらない。次に来るときには、どこか別の新しい立ち食い文化が芽吹いていてくれたらいいな、なんて少しだけ期待して、蕎麦湯を啜った。

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