【閉店】ミライザカ 川崎砂子店で鶏三昧

ペリー風にて――「黒船でミライザカ襲来の巻」

嘉永六年のことではない。令和のある日、我が艦隊――否、夫婦ふたりの小隊は、ひそかなる策略のもと「増税前の外食」という名の遠征を決行したのである。

狙うは「ミライザカ」なる居酒屋――それはまるで異国の砦のごとき佇まい。以前より我らが目を光らせていた店舗であった。

まず申し述べておこう。我が家は“鶏”に目がない。牛より豚より、羽ばたくものへの執着が強いのだ。唐揚げ、焼き鳥、手羽先、なんでも来いである。これぞジャパニーズ・チキン・カルチャー!

その日の夕刻、店内はまだ空いていた。われらは広きテーブルに通され、まずは「ビールを所望する」と命じた。これが実に驚きの二九九円。

これには艦内(胃袋)も色めき立つ。さらには「鶏もも一本グローブ揚げ」なる逸品が現れた。異国の戦斧かと思う風貌。店員がハサミで解体するさまはまさに開国の儀式である。


アツアツにしてジュワリと旨し!脂は軽やか、味付けは控えめ。これぞ“鶏肉条約”締結の瞬間なり。

続いてジム・ビームのハイボール――しかもジャンボサイズにして三九九円。まさに黒船級の大きさに驚愕する。喉をうならせるこの炭酸の波!

さらに攻勢は続く。馬肉ユッケ、衣かつぎの唐揚げ……異国の珍味に酔いしれる。胃袋が「これ以上の交渉は無理」と白旗を上げる頃、店内は満席に。


かくして、我が遠征は大成功に終わった。ミライザカ――その名、我らの史書(スマホのグルメアプリ)に深く刻まれた。

また来るであろう、この開国の地へ。ごちそうさまでした。

旨唐揚げと居酒メシ ミライザカ 川崎砂子店居酒屋 / 京急川崎駅川崎駅
夜総合点★★☆☆☆ 2.5

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