銀座 北京でレバニラと餃子
有楽町の昼どきに、どうしても餃子が食いたくなった。が、これが意外と骨が折れる。あの辺はオシャレなカフェやらイタリアンやらが幅を利かせていて、餃子みたいな「焼けてナンボ」な男飯は肩身が狭い。しかも、餃子ってやつは、注文してから焼き上がるまでに時間がかかる。だから昼時はやってなかったり、「餃子は夜だけです」なんて張り紙に肩透かしを食らうのが常なのだ。
それでもあきらめきれず、鼻を利かせて探し回った結果、たどり着いたのが「餃子の北京」。有楽町インズにある老舗だ。前に一度だけ来た記憶があるが、それももういつの話だったか。今回、久々の再訪というわけだ。
本命はもちろん餃子。しかし、メニューを見ていたら「レバニラ炒め」がやたらと艶かしく見えて、ついそっちを頼んでしまった。とはいえセットには餃子もついてくるということで、目的から外れてはいない。
ランチタイムの店内は混雑していて、相席は当たり前。でもそんなことは気にしない。スマホをいじるより、店内の客たちを観察する方が面白い。老サラリーマンが新聞を読みながら黙々と餃子を頬張り、若いOLが意外と豪快にチャーハンをかき込んでいる。こういう風景が、なんだか東京の昼を感じさせてくれる。
ようやく料理が到着。
レバニラを一口。おお、しょっぱ!これは白飯をかっさらうタイプの味だ。ご飯が進む、進む。メインディッシュの餃子も焼き立てアツアツ。皮がパリッとしていて、中から肉汁がじゅわっと弾ける。凝った味じゃない。どこかで食べたような、けれど確実に美味いやつ。そうそう、こういうのでいいんだよ、こういうので。
また一軒、良い餃子屋を自分の中に刻み込んだ。また来よう。ご馳走さまでした。


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