【閉店】金澤味噌ラーメン 神仙 で炙り肉盛味噌ラーメン
さて、また出社の日である。ボクにとっての出社というのは、つまり「ランチは外食でしか食えないものを食う日」という意味合いが非常に濃い。そして、今日もその例に漏れず、オフィスの近所にまだ踏み込んだことのないラーメン屋があることを思い出したので、満を持して向かってみることにした。
ラーメンアベニューという名前の、その名の通りラーメンが3店舗ほど並んだフードコートのような場所だ。ここには過去2度ほど訪れているが、味噌ラーメンというのはなぜだか常に後回しになる運命にある。普段、味噌ラーメンを自分から選ぶタイプの人間ではないのだ。だが今日はなぜか味噌な気分。というわけで、金澤味噌ラーメン神仙に突入。
メニューを見ると「一番人気!」という黄色いPOPがベッタリと貼られている「炙り肉盛味噌ラーメン」に目が吸い込まれる。ボクの中の「一番人気という言葉に弱いおじさん回路」が作動し、迷いもなくそれを選択。ブザーを渡されて席で待つ。テーブルには透明な衝立。横にはアルコール。まるで無菌室のような構え。ここまで徹底されていると、逆に箸の持ち方も正さねばならない気がしてくる。
しばし待つとブザーが「ビリビリ」と震える。おお、来たか来たか。受け取り口まで足早に向かい、ラーメンと一緒に備え付けのニンニクをひと匙ドバッと投入して帰還。では改めてご紹介しよう、これがボクの「炙り肉盛味噌ラーメン」である。
まずはスープ。ふむふむ。白味噌の香りがほんのり甘くて優しい。表面にはしっかり油が浮いているが、飲んでみると意外にもすっきり。しょっぱすぎず、なかなか良い塩梅だ。次に麺。黄色く縮れた中太麺で、どうやら札幌の西山製麺をリスペクトしているようだ。これがスープをよく絡めてくれて、すすりがいがある。
そして主役の「炙り肉」だが、こいつがまたタレが濃い!スープの優しさを一口で跳ね飛ばすような、甘辛ガッツリ系のバラ肉。ラーメンの中に焼肉定食がまぎれこんでいるような存在感で、ボクとしてはもう少しラーメンに馴染むコロチャーシューの方が好みではあるが、これはこれで力強い。
炒めたもやしと玉ねぎも乗っていて、シャキシャキした食感が途中のリズムを変えてくれる。ニンニクが徐々にスープに溶けていくと、あら不思議、どんどんコッテリ感が増してくる。こってり度がじわじわと上がっていくラーメンって、なかなか珍しい。
途中で粉山椒をパラリといきたいところだが、この店にはそれがない。代わりに七味はあるが、あのピリリとした痺れが欲しかったなぁと、ちょっと残念。
なんやかんやで気がつけば完食。スープも最後まで飲める優しさで、舌に重たさが残らないのが好印象。
ラーメンアベニューを後にして、有楽町OKUROJIをぶらぶらと歩いてみる。なんだかシャッターが閉まってる店が多いな……まだ緊急事態宣言の名残か。あのカウンターでまた乾杯できる日は、そう遠くない未来にやってくるのだろうか。コロナも味噌ラーメンも、じわじわと付き合っていくのが、今の世の中らしい。
金澤味噌ラーメン 神仙 (ラーメン / 日比谷駅、銀座駅、有楽町駅)
昼総合点★★☆☆☆ 2.5


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